モノづくりの仕事で役に立つ国家資格|コイズミデザインキャリア
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製造業で役立つ資格<特定高圧ガス取り扱い主任者>

製造業で役立つ国家資格を紹介していきます。
<特定高圧ガス取り扱い主任者>

特定高圧ガスを安全に管理・維持する知識や取り扱いの経験を持っている人に与えられる国家資格。
2日間の講習と修了試験を受け合格することで取得できる資格です。

特定高圧ガスは、以下の7種類のガスに分類されています。カッコ内は「特定高圧ガス消費届」の対象となる特定高圧ガスの容量です。
この量を貯蔵・消費する特定高圧ガス消費者は、特定ガス取扱主任者を選び、事業所がある各都道府県知事に届けることが義務付けられています。
・圧縮水素(容積300立方m以上)
   燃料電池自動車(FCV)の燃料供給、金属熱処理、ガラス製造、パイプライン輸送や大型トレーラー輸送などエネルギー・輸送分野で利用される。
・圧縮天然ガス(容積300立法m以上)
   バスやトラックの自動車燃料(CNG車)として使われている。CO2排出量を削減できるクリーンなエネルギー源。
・液化塩素(質量1000㎏以上)
   紙やパルプ・繊維の漂白、水道の殺菌・消毒、セロファン医薬品など様々な化学製品の原料として使用される。
・液化酸素(質量3000㎏以上)
  鉄鋼や非鉄金属の製錬、半導体製造における絶縁用酸化膜の形成、医療分野で使用される。
・LPガス(質量3000㎏以上)
   家庭用(ガスコンロ・給湯器・カセットコンロなど)、工業用(窯業、鉄鋼、金属・非鉄金属製品製造)などに使用される。
・液化アンモニア(質量3000㎏以上)
   肥料の原料。火力発電所が排出する煤に含まれる大気汚染物質(Nox)の対策。化学製品の基礎材料として利用される。
・特殊高圧ガス(貯蔵する容量に関係なく届出が必要)
   モノシラン、ジシラン、アルシン、ホスフィン、ジボラン、モノゲルマン、セレン化水素
   自然発火性、分解爆発性、高毒性などの特性がある

講習は、高圧ガス7種類の講習に分かれており、取り扱う高圧ガスごとに講習を受けなければなりません。
講習内容は、「法令」が3時間、「学識と保安管理技術」が8時間の講義です。
北海道、宮城、東京、岐阜、愛知、大阪、広島、香川、福岡で行われ、それぞれの受講地で年1~3回開催されています。
受講地ごとに日程が違うので、詳細は高圧ガス保安協会のホームページで確認をして下さい。
(高圧ガス保安協会:https://www.khk.or.jp/index11.html

上位資格には、「高圧ガス設備保安主任者」や先に紹介した「高圧ガス製造保安責任者」があります。
特定高圧ガス取り扱い主任者は、ガス会社で多く働いていますが、火力発電所や自動車関連工場など活躍する場所は多岐にわたります。 
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