製造業で役立つ国家資格を紹介していきます。
<酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者>
労働安全衛生法に定められた作業主任者の一つであり、トンネルや下水道工事等の作業で、作業員が酸素欠乏に陥る危険性のある場所の作業において、労働者の安全を守るための指揮・監督を行う専門家。
講習を受講し、修了試験に合格すれば取得できる国家資格です。
講習は、都道府県の労働基準協会連合会や、技術技能講習センター、各都道府県で講習を実施している民間業者や教育機関で受講できます。
3日間で受講することが多いようです。
講習は学科講習と実技講習の2種類です。
学科講習:酸素欠乏症、硫化水素中毒及び救急蘇生に関する知識(3時間)、酸素欠乏および硫化水素発生の原因および防止措置に関する知識(4時間)、
保護具に関する知識(2時間)、関係法令(2.5時間)、学科試験1時間
実技講習:救急蘇生の方法(2時間)、酸素及び硫化水素の濃度の測定方法(2時間)、修了試験1時間
関連するもので「酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育」があります。
こちらは、酸欠リスクのある場所で作業をする人全員が対象となっています。
作業主任者も現場作業は可能です。
作業主任者は特別教育の上位資格となるため、作業主任者技能講習を受講済みの人は、特別教育の受講をする必要はありません。
作業主任者の仕事は、作業者が酸欠に陥るのを防ぐために換気装置の点検や、空気中の酸素濃度や硫化水素濃度を測定し、作業手順を指示し作業状況を監視します。
また、現場に応じて保護具の用意と点検をする必要もあります。
作業者を守るための資格であるため、作業中の責任は重大です。